夢工房の家づくりコラム
2024.08.23
パッシブデザインとは?自然エネルギーを活かす5つの要素
INDEX
こんにちは。夢工房キッチンくらぶです。
先日伊勢志摩に友人とグランピングに行ってきました!
最近はテントキャンプばかりだったので、少しリッチな気分を味わえました♪
カヌーに乗ったり、木を使って工作をしたり、自然に囲まれながら自然に触れて遊んで、とっても素敵な時間を過ごせましたよ。とてつもなく暑かったですが…!
そして今日は、そんな自然にちなんだお話をしていきたいと思います。
「パッシブデザイン」という言葉をご存知でしょうか?
SDGsやカーボンニュートラルという言葉を最近よく耳にしますよね。そういったものに関心がある方は聞いたことがあるかもしれません。
パッシブデザインは、自然エネルギーを最大限に活用しながら、快適な住環境を構築するための設計手法です。
今回はパッシブデザインとは何か、またそのパッシブデザインに重要な5つの要素についてやメリット・デメリットも解説しますので、地球に優しい家づくりに興味がある方はぜひご覧ください。
パッシブデザインとは?
パッシブデザインの「パッシブ」とは、「受動的な」「消極的な」などを表す形容詞です。反対語は「能動的な」「積極的な」という意味の「アクティブ」になります。
建築用語でいうパッシブデザインとは、機械に頼らず自然の力を利用して、建物を快適にするための設計手法です。太陽の光や熱、風などの自然エネルギーを最大限に活用することで、省エネで地球に優しい生活を実現できます。
パッシブデザインとアクティブデザインの違いとは?
では、パッシブデザインの反対語であるアクティブデザインとはどんなものでしょうか?
アクティブデザインとは、機械や設備などの先進技術を活用して「積極的に」自然エネルギーを取り入れる手法のことを指します。
反対のように見えて、実は同じように自然エネルギーを取り込んでいるんですね。
このアクティブデザインでは、以下の設備が取り入れられることがあります。
・エネファーム・エコキュート
・太陽光発電システム
・高性能断熱材
・高気密サッシ
・全館空調システム
アクティブデザインはこういった機械や設備の導入に初期コストがかかる場合があります。
パッシブデザインのメリット
パッシブデザインの導入により、冷暖房や照明などの使用頻度が低くなるため、日々のランニングコストが下がります。また省エネ化に加えて、冷暖房の当たりすぎからくる身体的な負担が軽減されます。
夏は屋外の熱さが室内に伝わりにくくなり、室内の涼しさも逃しません。
反対に、冬は室内の暖かさを外へ逃さず、室外の寒さを中に入れないようにするため、快適な温度を保つことができるようになります。
室内は一定の室温に保たれ、朝晩の気温差や季節の移り変わりによる室温の変化が少なくなることから、急激な温度変化による体調不良やヒートショックの恐れも少なくなります。
パッシブデザインのデメリット
パッシブデザインの大きなデメリットは、住宅の建築コストが高くなる点です。
住み始めてからの光熱費などのランニングコストは抑えられるものの、初期コストの回収には10年~15年ほどかかると言われています。
また、地域によって気候の特徴が異なったり、立地によっては太陽光の活用が難しかったりするため、オーダーメイドの設計が必要となる点も建築コストが高くなる要因のひとつです。
また、間取りやデザインに制限がかかり、選択肢が限られる場合もあります。
思い描いている間取りやデザインがあっても、パッシブデザインでは実現できない可能性もあるでしょう。
どの程度まで希望の変更を受け入れられるか、代替案があるかなどを前もって考えておくと、設計もスムーズに進みます。
パッシブデザインに重要な5つの要素
パッシブデザインを考える上で重要なのは、次の5つの項目になります。
「保温(気密・断熱)」「日射遮蔽」「通風」「昼光利用」「日射熱利用」です。
保温(気密・断熱)
快適な住宅は外気温に左右されません。それには高い断熱性能が必要不可欠です。
断熱性能を示す値としては「UA値(外皮平均熱貫流率)」があり、この値が低いほど熱が逃げにくく、断熱性能が高いと判断できます。
断熱性能が高いと、エアコンをつけている部屋とそうでない部屋の温度差が小さくなり、夏は涼しく・冬は暖かく過ごせるようになります。
また、建物の隙間を減らして気密性を高めると、隙間風による熱の流出や外気の侵入も防ぐことができるため、建物全体の温度を一定に保持でき、適切な室温で過ごせるようになります。
夢工房キッチンくらぶでは「人が快適に暮らせる温度」で、お部屋ごとに温度差が生まれないように施工しています。
リビングだけ暖かいのではなくお風呂も、トイレも、キッチンも床も。
全てのお部屋を、その季節に過ごしやすい一定の温度になるように設計・施工しています。
日射遮蔽(にっしゃしゃへい)
日射遮蔽(にっしゃしゃへい)とは、窓ガラスを通して外からの日光が室内に入り込んでくるのを遮断するという意味です。
日射をコントロールして一年中快適に住める家にするための設計は、パッシブデザインに欠かせない要素の一つです。
軒や庇を長くするなど工夫することで、夏の暑さが室内にこもるのを防げますが、これによって冬の貴重な太陽光を遮るわけにはいきません。
そのため、適切な庇の長さを設計し、そのバランスを計算、シミュレーションして調整します。
夏だけでなく、冬でも快適に過ごすための家づくりに重要なポイントです。
特に、愛知県名古屋市や日進市など住宅地の場合は細かな調整が必要です。
分譲地の場合は、左右後ろにお家が建つこともあります。そういった場合も考慮して趣味レーションを行います。
通風
パッシブデザインは自然風も利用します。
暖かい空気は天井近くに、冷たい空気は床近くにたまりやすいという特性と、自然風の力を活かし、建物の中に自然な風の通り道ができるように設計します。
風の通り道ができれば、適度に熱を逃がしながらも室温を適温に保つことが可能になります。また、換気もしやすくなります。
昼光利用
日中、建物に十分光が入るようであれば日の高い時間帯は照明をつけなくても明るく過ごせます。照明を使わなければ電気の使用量が減って省エネに役立つうえ、太陽が持つ暖かさを感じて居心地の良い空間になるでしょう。
太陽光を活用するには、日射遮蔽と同様に日照シミュレーションが必要になってきます。特に生活の中心となるリビングやダイニングが明るい空間となるような設計が理想です。
日射熱利用
パッシブデザインでは、建物が太陽のエネルギーを最大限に利用できるように計画します。
光と合わせて日射熱をうまく取り入れられる住宅であれば、暖房をそれほど使用しなくても部屋を暖めることが可能です。ゼロから暖房で暖めるのとは違い、太陽の熱をうまく利用しながら少ないエネルギーで室温を高められます。
よく使用されるのは、日中の太陽光を無垢の床板が熱として蓄え、日が沈んだ後に輻射熱として室内を温める蓄熱暖房が挙げられます。
建物の「集熱」「断熱」「蓄熱」機能をバランス良く整え、効率よく日射熱を取り入れられるデザインが重要です。
パッシブデザインのお家事例紹介
土間のある家
お家の中にいても四季を感じたいというお施主様のご希望を叶えたシンプルでモダンなお家です。
さまざまな窓から覗く緑が四季を感じさせるポイントです。
スケルトン階段と手すりは2階の光を遮ることなく、優しく1階もを照らします。光を取り入れる設計は、パッシブデザインを扱える夢工房キッチンくらぶならでは。誰にでもできるわけではありません。
都心の旗竿地で築く 視線と光の抜ける家
都心の旗竿地という難しい立地でも、プライバシーを守りつつ明るく開放的な暮らしは叶えられます。
土地の特性をしっかりと把握し、特性を活かすことで、視線を遮りつつも風と光が気持ちよく通り抜ける設計が可能になるのです。
暗くなりがちな玄関も、真正面の窓から入る光だけで明るさが違います。
2階リビングには大開口の窓とテラスが。
計算しつくされた窓計画が、お家の快適さを左右するといっても過言ではありません!
▼夢工房キッチンくらぶの平屋の施工事例ページはこちら
https://www.yume-kobo.co.jp/workscat/one-storied-house/
パッシブデザインのメリットは、省エネによって生活コストを削減しながらも、自然エネルギーを利用して快適に暮らせることです。
パッシブデザインのお家で快適な生活を送るためには、高い気密・断熱性能を持つことが不可欠です。
また、土地それぞれの日照時間や熱量など、細やかな調査や計算を行った上で設計し、太陽光や自然風の取り込み、そして遮熱・蓄熱させるための工夫が施されています。
メリットばかりに見えるパッシブデザインですが、初期コストがかかるというデメリットもあります。
パッシブデザインのお家は、実際に体感してみるのが一番理解しやすいです。
夢工房キッチンくらぶのお家は「五感で感じる、暮らし心地のいい家」がコンセプト。
もしこのコラムを読んでパッシブデザインに興味がわいてきたら、ぜひ夢工房キッチンくらぶのモデルハウスや完成見学会にお越しください。
きっと自然の心地よさを体感していただけると思いますよ。
夢工房キッチンくらぶのYouTubeもぜひご覧ください。
弊社では、マイホームづくりを初めて行う方のために、基礎知識をたくさん学べるYouTubeを公開しています。
1本あたり2分で見ることができる動画もあるので、ぜひチェックしてみてくださいね。
https://www.youtube.com/@user-mm5em5ov2y/videos
夢工房キッチンくらぶ社長ブログはこちら。
弊社代表取締役、小浦義一のブログはこちらからご覧いただけます。
小浦が本当にお伝えしたい、建築のあれこれについて語っていますのでご興味のある方はぜひ下のリンクから覗いてみてください!
こちらのブログでも「パッシブデザイン」についてご紹介しています。
https://kenchiku-arekore.net/
各種イベント、見学会を開催しております
夢工房キッチンくらぶは、自然素材特有のナチュラルで温かみのある雰囲気を活かしたおしゃれで住み心地の良い家を、お客様のご要望に合わせてご提案しています。
内装、外装の配色についても、一流の建築デザイナーのサポートがあるのでご安心ください。
家づくりに関連したイベントも年間を通して開催しています。
モデルハウス見学会、完成見学会、建設中の家の構造見学会などの他、これから家を建てたいとお考えの方に向けた、各種勉強会も多数ご用意しています。
ご興味のある方はぜひ、イベント情報をご確認ください。
イベント情報(https://www.yume-kobo.co.jp/events/)
夢工房キッチンくらぶは名古屋市を中心に、日進市、尾張旭市、春日井市、長久手市、瀬戸市、あま市、小牧市、稲沢市、一宮市、東郷町、みよし市、海部郡飛島村、知多郡阿久比町、半田市、津島市、大府市など愛知県で注文住宅、新築一戸建ての設計・施工を手掛けています。お気軽にご相談ください。