夢工房の家づくりコラム
2024.08.30
住宅性能を示すUA値・Q値・C値とは?それぞれの意味と違いを詳しく解説
INDEX
こんにちは。夢工房キッチンくらぶです。
ご存知の方も多いかと思いますが、夢工房キッチンくらぶは「五感で感じる、暮らし心地のいい家づくり」をコンセプトにしている工務店です。
その家づくりの特徴は、何と言っても「自然素材」をふんだんに使うこと。
しかし、どんなに素晴らしい素材を使っても、その性能が適切でなければ心地いい住まいは実現できません。
そこで重要になってくるのが「UA(ユーエー)値」と「Q(キュー)値」、「C(シー)値」です。
いきなりアルファベットを並べられてもなんのことやら?という方ももちろんいらっしゃいますよね。これらの数値は、家の断熱性能や省エネルギー性能を示す大切な指標なんです。
UA値・Q値・C値を理解しておくと、住宅性能の良し悪しが分かるようになります。
今回は、そんな住宅性能を判断する上で知っておきたい「UA値」や「Q値」・「C値」について、それぞれの意味はもちろん、違いや計算方法についてもあわせて詳しくお話していきたいと思います。
住まいには気密断熱性が重要
このコラムでも何度もお伝えしていますが、長く快適に過ごせる住環境を整えるには、気密性と断熱性が重要になります。
気密性と断熱性の高いお家は、次のようなメリットがあります。
◎一年を通して快適に過ごせる
◎温度差によるヒートショックが予防できる
◎冷暖房が効率良く使えて省エネになる
などです。
高気密・高断熱のお家は、室内の空気が外へ逃げにくく、外気からの影響も少なくなります。
そのため室温を一定に保ちやすく、夏は涼しく、冬は暖かいといった快適な暮らしが実現できます。
UA値(外皮平均熱貫流率)とは?
UA値は家全体の断熱性能を示す指標で、「外皮平均熱貫流率」とも言います。
具体的には、住宅の「外皮(壁、屋根、床など)」を通じてどれだけ熱が逃げるか、または外から入るかを示します。
2013(平成25)年の建築物省エネ法の改正より、国の指標として用いられています。
UA値が低いほど断熱性能が高いことを意味します。
自然素材の家は優れた断熱性能が特長の一つですが、UA値をしっかり管理することで、さらに断熱効果を発揮します。
Q値(熱損失係数)とは?
Q値は住宅全体の熱損失量を示す指標で、「熱損失係数」とも呼ばれます。
具体的には、家全体が年間でどれだけの熱エネルギーを失うかを数値で示すものです。
Q値が低いほど省エネ性能が高くなります。
Q値を低く抑えることで、暖房や冷房にかかるエネルギーコストを抑えることができ、環境にも優しい住まいが実現します。
C値(隙間相当面積)とは?
C値は住宅の気密性を示す指標で、「隙間相当面積」とも呼ばれます。
つまりは建物全体の隙間がどれくらいの面積になるのかを数値で示したもので、数値が小さいほど隙間が少なく気密性の高い家といえます。
気密性が高い家は、外気の影響を受けにくく、暖房や冷房の効率が良くなります。これによりエネルギーの無駄が減り、快適な住環境が実現します。
それぞれの計算方法
計算方法は参考程度で、覚える必要はまったくありません。
ですが、どのように計算されているのかを知っておくとお家の気密断熱性が想像しやすくなります。
UA値の計算方法
UA値(W/m²・K)=建物各部の熱損失量(W/K)÷ 延べ外皮面積(㎡)
建物各部の熱損失量は、屋根や天井、外壁、床、開口部など、それぞれの熱量を算出して合計したものです。
Q値の計算方法
Q値(W/㎡・K)= 熱損失量(W/K)÷ 延べ床面積(㎡)
計算式の熱損失量は、建物各部の熱損失量と換気による熱損失量の合計になります。
C値の計算方法
C値(c㎡/㎡)=C値=住宅全体の隙間面積(c㎡)÷延べ床面積(㎡)
家全体の隙間面積を、住宅の延床面積で割って計算しています。
一般に高気密住宅と言われるのは、C値=1.0c㎡/㎡以下といわれています。
自然素材とUA値・Q値・C値の関係
自然素材は、その特性により優れた断熱性能を発揮します。例えば、無垢の木材やパルプ、竹などは、温かさを保ちつつ湿気を調整する機能があります。これにより、UA値やQ値の改善が期待できます。しかし、適切な設計や施工がされなければ、その特性を十分に発揮することはできないのです。
さらに、自然素材を使用する際には、気密性を高めるための施工方法にも注意が必要です。隙間を徹底的に塞ぐことで、C値を低く抑え、エネルギー効率の良い家を実現します。
夢工房キッチンくらぶでは、自然素材の特性を最大限に活かしつつ、UA値、Q値、C値を最適化するための設計と施工を行っています。全棟において気密測定を行い、断熱材とその施工方法にこだわりを持つことで施工精度が高く、燃費性能が格段に優れたエコ住宅を実現しています。
家づくりは単なる建物の設計だけでなく、住む人の健康や快適さにも大きく影響します。UA値、Q値、C値といった性能指標をしっかり理解し、自然素材と適切に組み合わせることで、より快適でエコな住まいを実現しましょう。
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