自然素材にこだわった名古屋市天白区の工務店

コラム

2025.03.13

工務店目線で考える、名古屋市における防災の心構え

こんにちは。夢工房キッチンくらぶです。

 

3月になりました!そろそろ卒園・卒業シーズンですね。

新生活の準備なども始まり心身共に忙しくなってくる時期ですが、季節の変わり目や花粉の時期ということもありますので、体調には十分お気を付けくださいね。

最近なんとなく目がかゆい気がしているのですが、毎年気のせいということにして乗り越えているスタッフです。

 

さて、今日は防災についての心構えについてお話したいと思います。

夢工房キッチンくらぶのある名古屋市は、日本の中でも地震や台風、大雨による水害のリスクが高い地域の一つです。

近年、愛知県では台風や集中豪雨による水害が多発しており、防災対策の重要性が高まっています。

自然災害はいつ起こるかわかりません。だからこそ、常に対策し、備えておくことが、いざというときの被害を最小限に抑えるために必要だと考えます。

今回は、家づくりのプロとして、建築の専門家の立場から「防災の心構え」についてお伝えします。

近年の愛知県の自然災害の例

2018年 台風21号・24号の影響

2018年には台風21号と24号が愛知県を直撃し、強風による住宅の屋根被害や、倒木・停電が発生しました。特に台風21号は、関西を中心に甚大な被害をもたらしましたが、名古屋市でも風速40m/s近い暴風が吹き荒れ、建物の損壊や飛来物による事故が相次ぎました。

2019年 東海豪雨級の集中豪雨

2019年7月、愛知県では 1時間に100mmを超える集中豪雨 により、名古屋市内の一部で道路冠水や浸水被害が発生しました。これにより、住宅の床下・床上浸水が相次ぎ、防水対策の必要性が改めて認識されました。

2021年 豊橋・岡崎の豪雨による河川氾濫

2021年8月、豊橋市・岡崎市などで記録的な大雨が降り、河川が氾濫し住宅への浸水被害 が発生しました。名古屋市も低地が多いため、大雨時の排水対策が重要です。

南海トラフ地震のリスク

今後30年以内に70~80%の確率で発生するとされる南海トラフ地震は、想定震源域は駿河湾から四国までと広大で、震源地によっては愛知県にも甚大な被害をもたらす可能性があります。名古屋市でも震度6強以上の揺れや、沿岸部では津波の影響が懸念されており、耐震・防災対策の強化が求められています。

必要以上に怖がらせるつもりはありませんが、比較的高い確率であることを踏まえると、やはり備えや対策をしておくにこしたことはありませんよね。

災害による被害を抑えるための対策

災害を最小限に抑えるには、「自助」「共助」「公助」においてそれぞれの役割を果たすことが重要です。

 

「自助」=自分で自分や家族の身を守ること

「共助」=地域やコミュニティ、事業者などが協力して助け合うこと

「公助」=国や市町村、消防、警察、自衛隊など公的機関による救助や援助のこと

 

「自助」「共助」「公助」のなかで私たちにできることは「自助」と「共助」です。それぞれが、「自分の身は自分で守る」「自分たちの地域は自分たちで守る」という心がけを持ち、日常から災害に備えておくことが大切です。

自分でできる「自助」とは

自助とは、いったいどんなものがあるでしょうか?

もう十分に備えている方もいらっしゃるとは思いますが、おさらいとして一緒に振り返ってみましょう。

 

防災グッズの準備

✅ 非常用持ち出し袋(水・食料・懐中電灯・ラジオなど)

✅ 家庭用発電機やモバイルバッテリー

✅ トイレ対策(簡易トイレ・排泄用袋)

✅ 現金

 

非常用持ち出し袋の中身は最低3日分を用意しましょう。

例えば水であれば1人あたり1日3L×3日分が必要です。また、火を使わずに食べられる缶詰やレトルト食品などの日持ちする非常食も必要です。

意外と見落としがちなのが衛生用品です。おむつや生理用品も必要に応じて準備しておくと安心です。水道が使えなくなることを想定して、体を清潔に保つ拭き取りシートや、マウスウォッシュなどもあるといいでしょう。

現金は、小銭を中心に持っておくようにしましょう。電気・通信系のインフラが使えなくなれば、電子マネーなども使えなくなります。ある程度の現金を用意しておくといざというときに安心です。

 

また、車が避難場所や一時的な生活拠点になることもあるため、車を所有している場合は以下のアイテムを準備して車に積んでおくようにしましょう。

 

✅水・非常食

✅毛布・ブランケット

✅携帯トイレ

✅カイロ

✅簡易工具セット

✅タイヤチェーン(冬季用)

✅スマホ充電器(シガーソケット対応)

✅折りたたみ式スコップ(雪や土砂対策)

参考:非常持出品・備蓄品の準備について(名古屋市)

https://www.city.nagoya.jp/bosaikikikanri/page/0000003671.html

 

避難経路の確認

✅ ハザードマップをチェック

✅ 避難所の場所を家族で共有

✅ いざという時の家族の連絡手段を決めておく

 

上記の準備に加えて、避難場所までのルートを再確認しておきましょう。

お子様と実際に歩いてみて、いざというときのために目印や道順を共有しておくのもおすすめです。

また災害時は通信インフラが混雑したり、停電や回線の断絶で通常の連絡手段が使えないことがあります。そのため、家族の安否確認方法を複数用意しておくことが重要です。

 

[連絡手段]

  • 災害用伝言ダイヤル「171」(固定電話・公衆電話)
  • 災害用伝言板(web171)(インターネット)
  • Google パーソンファインダー
  • SNS(Twitter、LINE、Facebookなど)
  • メール・SMS

通信手段が完全に使えなくなる可能性もあるため、事前に家族内でルールを決めておくことが重要です。

 

①家族で「集合場所」を決めておく

  • 自宅周辺の避難所(学校・公民館など)
  • 親戚や知人宅(緊急時に一時避難できる場所)※「第1避難場所」「第2避難場所」など複数決めておく

 

②メモを残す(安否メモ)

  • 自宅のドアや冷蔵庫に「避難先と日時」をメモして貼る
  • 避難所でも、ホワイトボードなどに名前を書いておく

 

参考:

なごやハザードマップ防災ガイドブック(名古屋市)

名古屋市防災アプリ(名古屋市)

入れておくといざというときにも便利です!

家づくりの段階で防災を考える

お家は、災害時には家族の命を守る「シェルター」の役割を果たします。お家が建つ前の段階から、防災を考えた設計・施工を行うことが重要です。

耐震性能を高める

名古屋市は南海トラフ地震の影響を受ける可能性が高く、耐震対策は必須です。

 

✅ 耐震等級3(最高ランク)の住宅を目指す

✅ 耐力面材で揺れを軽減

✅ 基礎の強化(ベタ基礎や杭打ちなど)で倒壊リスクを下げる

 

平成28年発生の熊本地震(震度7)では、旧耐震基準で建てられた住宅に大きな被害がありました。

新耐震基準以降の住宅では、接合部の仕様などが具体的に定められたいわゆる2000年基準以降の被害率が少なく、特に木造住宅のなかで耐震等級3の住宅はほぼ無被害または軽微なものでした。

震度6強〜7ある大地震でも、倒壊せず安心して住み続けられる耐震等級3レベルの住宅が、今後増えていくことが期待されています。

 

夢工房キッチンくらぶではすべてのお家が耐震等級3になるよう設計されています。

「自宅が避難所になる」となるようなお家づくりを心がけているからこそ、1棟1棟必ず、許容応力度計算による構造計算を行います。

壁のバランスや基礎の設計など、8つの項目を検討して見えないリスクまでしっかり把握し、ご家族の安全を保証します。

 

水害に備える

名古屋市は低地が多く、大雨や台風時に洪水のリスクがあります。

 

✅ 床上浸水対策 → 建物を基礎を高くして建てる

✅ 雨水の排水対策 → 家の周りに側溝や排水桝を設ける

✅ 止水板の設置 → ガレージや玄関に後付けできる

 

国土交通省が運営するハザードマップを利用すると洪水や浸水などの水害が発生しやすい地域を調べることができます。

水害リスクのある場所にお家を建てるのはできるだけ避けましょう。

弊社に土地探しからお手伝いさせていただける場合は、こういったリスクのある土地を選ぶことのないよう、徹底的に調査しアドバイスさせていただきます。

 

参考:なごやハザードマップ防災ガイドブック(名古屋市)

既存の家でもできる防災対策

今すでに住まわれているお家でも、防災対策を施すことは可能です。

家具の転倒防止対策

例えば、家具の転倒を防ぐために、L字金具を使ってしっかり固定したり、耐震マットを活用して家電や食器棚を安定させたりする方法があります。また、ガラスの飛散を防ぐために専用のフィルムを貼ることも有効です。

耐震リフォームを検討する

1981年以前に建てられた旧耐震基準の住宅に住んでいる場合は、耐震診断を受けて補強を検討することをおすすめします。

耐震対策としては、壁を補強するために耐震壁を追加したり、筋交いを強化したりする方法があります。また、屋根を軽量化することで耐震性を向上させることも可能です。例えば、重い瓦屋根を軽い素材に変更するだけでも、建物への負担を減らすことができます。

まとめ

愛知県、特に名古屋市は地震や台風、大雨による水害のリスクが高い地域です。特に南海トラフ地震は今後30年以内に高い確率で発生すると予測されており、住宅の耐震・防災対策の強化が求められています。非常用の備えはもちろん基本として大切ですが、建築の観点から見ても、家づくりの段階で防災を意識することが、住まいの安全性を高めるために重要です。

夢工房キッチンくらぶの考える住まいは、単なる生活空間ではなく、災害時には家族を守る「シェルター」となります。一緒に防災を考えた家づくりを進めることで、災害に強い住まいを実現し、安心して暮らせる環境を整えていきましょう。

防災を考えた家づくりに興味がある方は、お気軽にご相談ください!

 

参考:

防災・危機管理(暮らしの情報)

知ろう!備えよう!名古屋の防災(名古屋大学)

 

 

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